クロレラ工業株式会社

NEWS

豆知識

BCAAの魅力

BCAA(分岐鎖アミノ酸):Branched Chain Amino Acids

必須アミノ酸のロイシン、イソロイシン、バリンを構造上BCAAと呼びます。BCAAは骨格筋のたんぱく質合成を促進したり、運動時に必要に応じてエネルギー源となり、また、糖新生にも重要な役割を担っています。

クエン酸回路

エネルギーは「クエン酸回路」で作られます(右図)。食事から摂取したエネルギー源が代謝され、次々に化学反応を起こすと、その過程でエネルギーが発生します。このサイクルはアミノ酸などの栄養素が供給されると回転がよくなり、次々にエネルギーが生み出されます。 特にBCAAは、アセチルCoAがクエン酸に変化するときに、またサクシニルCoAを作るときに作用し、回路の火種役となります。BCAAが十分にあると、息を吹きかけられたかざぐるまのようにクルクルと回路が回転し、エネルギーがどんどん生み出されます。逆にうまく回転しないとピルビン酸から乳酸が作られ、疲労物質がたまっていきます。運動する直前にBCAAを十分に含んだアミノ酸を摂取すると、筋肉を増強して基礎代謝を高め脂肪を燃焼させやすくするだけでなく、疲労感を軽減することから長時間の運動も可能になります。BCAAはスポーツサプリメントとして、スポーツマンやダイエット中の方などに広く利用されています。

医療分野での活躍

肝硬変患者にBCAAを投与しアミノ酸のインバランスを是正した結果、栄養状態の改善とともに、全身倦怠感、食欲不振、浮腫などの自覚症状が改善されたという報告があります。最近ではインシュリンとBCAAの関係が注目されており、糖尿病予防への期待が高まっています。その他、BCAAのたんぱく質分解抑制作用を生かし、術後侵襲期のたんぱく質栄養状態を改善するために輸液などに用いられています。