クロレラ工業株式会社

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健康日誌

胃を労わる食生活

胃の粘膜を健康に保つには

胃の内側は、粘膜でおおわれています。食べ物を消化する胃酸が、胃自身を消化しないのはこの粘膜がガードしているおかげです。
この胃粘膜が傷つくと、胃炎や胃びらん、胃潰瘍などが起こって痛みを感じるようになります。不規則な生活やストレスは血管を収縮させて血流を減らし、胃粘膜を保護する粘液の分泌を低下させてしまいます。
胃のつらい症状が気になる方は、規則正しい生活を心がけ、栄養をきちんと摂り胃の粘膜を守ることで、胃への負担が少なくなり不調の改善につながります。

胃腸力が低下する原因

  • 食べすぎ・飲みすぎ(胃酸が多量に分泌され、胃に負担がかかる)
  • 不規則な生活リズム(自律神経のバランスが崩れ、消化・吸収のリズムが乱れる)
  • 不規則な食事時間(空腹が長時間続くと胃液の分泌が促進され、胃粘膜を傷つける)
  • 肉類・脂肪分の多いものの摂りすぎ(消化に時間がかかり、胃液の分泌が長時間続くことで胃粘膜を刺激する)
  • 塩分・甘いもの・刺激物の摂りすぎ(胃液の分泌が促進され、胃粘膜を傷つける)
  • 空腹時のアルコールやカフェイン(胃粘膜に刺激を与え、炎症を起こす)
  • 睡眠不足(傷ついた胃粘膜の修復は睡眠中に行われる)
  • よく噛まない(脳から胃腸に信号が伝わらず、消化液がスムーズに分泌されない)
  • 鎮痛剤の多用(胃粘膜を保護する酵素のはたらきを妨げる)

胃を守る食生活のポイント

腹八分目を目安に

満腹になるまで食べると、胃の動きが悪くなり、食べたものと胃液が十分に混ざり合いません。
「もう少し食べられるな」くらいのところで止めておくと、消化がスムーズに進んで胃に負担をかけずに済みます。また、夜寝るころには胃での消化が終わっているようにすることも大切です。特に夕食は、胃に長くとどまる油っこい食事はなるべく避けて、就寝の3時間前までには済ませましょう。

食事時間は規則正しく

毎日だいたい決まった時間に食事を摂るようにしていると、食事時に胃液の分泌が盛んになって消化力が高まったり、食後に腸の動きが活発になって排便が起こったりと、胃や腸のはたらきに規則正しいリズムが生まれます。
また、食事の間隔をあけすぎないことも胃を守るには大切なポイント。時間がなくて食事が摂れない時には、胃の粘膜が胃液によって刺激を受けないように、上手に間食を取り入れることも必要です。
胃液を中和するために牛乳や豆乳を飲むのもおすすめです。

たんぱく質をたっぷり摂る

「消化のいいものを」ということで、おかゆやうどんばかり食べていても胃腸力は上がりません。肉や魚、卵や豆類などのたんぱく質は、身体の細胞や消化酵素をつくるのに欠かせない栄養素で、傷ついた粘膜を修復するためにも十分に摂りたいもの。ただし、脂肪分が多いと胃に負担がかかるので、鶏肉や白身魚、大豆製品などがおすすめです。あわせて、たんぱく質の消化吸収や体内での利用効率を高めるビタミンB6やビタミンC、ミネラルなどの栄養素を野菜などから摂りましょう。

よく噛んで食べる

かたいものや筋っぽいものは、よく噛んでから胃に送り込むことで、胃への負担が軽くなります。
たとえ消化のいいものでも、あまり噛まずに食べるのはNG。噛むことは脳に刺激を送り、胃腸を「消化活動スタンバイ」の状態にするために重要なのです。
ゆっくりと食事を味わいながら、楽しい気持ちで食事をすると、胃のはたらきが活性化されて消化液が十分に分泌され、消化力が高まります。

荒れた胃の回復を助ける第一歩

胃が荒れてつらいときには、まずは傷ついた粘膜を刺激しないような優しい食事を摂ることが鉄則です。
胃液の分泌を促進するような刺激物や塩分・糖分の多い食べ物はなるべく避けるようにしましょう。
スムーズに消化を進めて回復に必要な栄養素を吸収するために、胃にとどまる時間の短いものや、唾液や胃液と混ざりやすい状態のものを選ぶことも重要です。

①やわらかく
消化に時間がかからず、胃に負担がかからないやわらかいものを摂りましょう。おかゆや、野菜をやわらかく煮た野菜スープなどがおすすめです。

②薄味であっさり
味が濃いものや脂肪分の多いものは胃粘膜への刺激が強くなります。出汁をきかせて薄味でも美味しく食べられるように工夫してみましょう。

③適温で低刺激
アツアツの料理や冷たい食べ物は、胃を刺激してしまいます。また、唐辛子やコショウなどの香辛料、アルコールやカフェイン、炭酸飲料も、胃粘膜を刺激したり胃酸の分泌を多くするので避けた方がよいでしょう。

傷ついた胃の粘膜を修復するには、上記のポイントに注意しながら栄養を十分に摂ることです。健康な胃粘膜の回復のためにはたんぱく質も重要なので、鶏肉、白身魚、卵、豆腐などの、脂肪分の少なめな良質なたんぱく質を十分に摂りましょう。

今夜は早めに夕食を済ませ、たっぷりと休養の時間をとり、よく身体を休ませてくださいね。